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グーグルやカルビーの取り組みの事例を紹介!ダイバーシティが生む企業の働きやすさとは

少子高齢化に伴う人材不足を補うために、企業ではダイバーシティ・マネジメントの取り組みが盛んになってきている。しかし、施策の打ち方次第では、事業自体に大きな影響を与えてしまう可能性もある。
そこで、ダイバーシティの取り組みの事例を挙げて、実際にどのように取り入れられているのかを見ていこうと思う。


ダイバーシティ・マネジメントが求められる背景とは?

ダイバーシティ・マネジメントが求められるようになってきたのは、様変わりした時代背景に大きく起因している。特に大きな問題が、少子高齢化である。当たり前のことであるが、少子高齢化が進むにつれて労働人口も減少してしまう。そのため、従来労働者は男性中心であると考えられていた企業でも、女性や外国人を労働力として考えなければならなくなった。
つまり、極端な話、これまでの労働力だけでは、日本経済が回らなくなる恐れがあるということである。

さらに労働者の多様化を生む要因が、日本で働く外国人労働者の人数の増加である。少子高齢化による労働人口の減少も要因の一つだが、海外に目を向ける企業が増加し、語学が堪能で、海外市場に精通している人材を雇用したいという企業側のニーズも関係している。
外国人労働者が増えることにより、文化の違いから衝突が起こるケースもあるが、企業の教育や受け入れ環境の整備などの努力によって徐々に定着してきている。外資系企業にとっては当たり前のことかもしれないが、日系企業にとっては大きな改革が必要と言えよう。

また、国際社会の中で、障害者や性的マイノリティに対する平等意識も高まっている。LGBTという言葉が大きく取り上げられだしたことも記憶に新しいだろう。ここ日本だと、男女雇用機会均等法の施行から始まる女性差別の禁止から、男性中心に動いていた労働市場に変化が起こっている。
もはや男性中心の労働主義の価値観は社会全体に受け入れられなくなってきており、社会的責任を果たすうえでも重要なこととなってきている。

そして、消費者の価値観が多様化してきているため、それによって一種のコモディティ化を生み出し、大量生産、大量消費のモデルは既に時代遅れとなってきているのだ。一つの価値観しか持たない企業は需要が無くなり、存続の危機を迎えることが想定される。そのため、企業は価値観を多様化するために様々な人材を雇用し、様々な消費者のニーズに応えていく必要があると考えられ始めた。
また、企業独自の価値観を生み出すことも求められてくるだろう。ニッチな領域を攻めるなど、事業の差別化が急務である。


ダイバーシティに取り組むうえで押さえておきたい点とは?

ダイバーシティ・マネジメントを導入したのはいいが、成果が出ずに迷走しているという企業は多い。そこで、ダイバーシティの取り組みをする上で、重要になる点をピックアップしていこう。

まず1つ目は、企業のトップがダイバーシティの施行がいかに重要なものかを社内外に継続的に伝えることだ。トップがこの取り組みに積極的でない場合は、推進担当者がこれからの企業とダイバーシティの取り組みがいかに企業にとってプラスに働くのかを粘り強く示していかねばならない。
なぜなら、この取り組みには、トップの協力や共感が欠かせないからだ。
2つ目は、ダイバーシティを前提とした人材の登用や評価制度の仕組みを作ることである。社員全体の意見が透明化するような仕組みを作ったり、会議の進め方を改善したりするなどの取り組みが必要となってくる。
3つ目は、管理職が能力をあげるということ。管理職がダイバーシティ・マネジメントを理解した上で、個人の個性や能力を正しく把握し、チームとして成果をどう上げるかを考えていかねばならない。
4つ目は、実際に会話をする場を設けること。社員間の考え方のギャップや、差別といった意識を緩和していく努力をしていかなければならない。双方対等に、オープンにコミュニケーションが取れる場を設けるなどをしていく必要がある。


ダイバーシティ・マネジメントに成功した企業

それでは、ダイバーシティ・マネジメントの成功事例を見ていこう。

まず、紹介するのはGoogleだ。Googleにとって、すべての文化の多様性を受容することは、企業理念においても非常に重要なことだと位置付けている。そこで、Googleは組織的に「無意識の偏見」であるUnconscious Biasの排除に乗り出したのである。対処法として、2種類のトレーニングを行っている。「アンコンシャスバイアスのトレーニング」と、「バイアス・バスティング」だ。
1つ目のトレーニングでは、無意識の偏見は誰しもが持っているという気付きを与える。そして2つ目のトレーニングにおいて、対話やロールプレイによって、偏見が働いた際の「現状」「とるべきアクション」「得られる効果」を参加者全員で共有する。
こうしてダイバーシティの取り組みに社員全員で関与していくという風土を広げていっているのだ。

次にカルビーを紹介する。多様で柔軟な働き方を支援するため、在宅勤務やフレックスタイム制等の制度を設けているカルビー。それにくわえダイバーシティの推進も進めており、「ダイバーシティ・フォーラム」を開催するなど、ダイバーシティへの理解を深めるよう努めている。さらに、2010年から「ダイバーシティ委員会」が全国各地の事業所に設置されるようになっていった。育児や介護と仕事を両立するための情報共有の場をトップ自らが指揮し、設けている。
このような動きのもと、ダイバーシティ施行が会社全体で浸透し、業績の向上や、女性管理職の登用率向上などの成果が出ているのである。


準備が不可欠なダイバーシティ・マネジメント

少子高齢化に伴う労働人口の減少から始まる、現代の社会情勢の問題を考えると、ダイバーシティ・マネジメントの施行が必要不可欠になってくる日も近いのではないだろうか。
窮地に陥った時に初めて考え出すのではなく、ダイバーシティと経営理念や経営目標との整合性を考え、取り組むことが重要となるだろう。それは結果的に企業の業績にも関わってくることであり、時代に沿った企業活動を推進していくことは、いつの時代も求められるのである。
今後はこれまで以上にサバイバル要素が強くなるだろうが、そこで勝つのは時代の動きを読み取り、迅速な対応を行った企業であるのは間違いない。


<参考・参照元>
ダイバーシティとは?意味や経営を推進するためのポイント | BizHint HR(人事の悩みにヒントを届けるニュースサイト)
先進企業に学ぶ、ダイバーシティの推進と優秀人材の維持・獲得の相関関係 | HR review
企業に求められるダイバーシティ・マネジメントの基礎&参考事例まとめ | 電話代行情報局

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