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ZOZO SUITだけじゃない!ファッション×IT=FasTechの最前線とは?

2017年11月にゾゾタウンから発表された「ZOZO SUIT」。
着るだけで自らの体型データが計測できるため、衣服のサイズ選びで悩むことがなくなるというものだ。
発表後すぐに注目を集め、その反響の大きさから、より正確な計測を可能とするために注文者への発送は約半年ほど延期された。

ZOZO SUITのように、ファッションとIoTなどの最新テクノロジーを掛け合わせた製品が、世の中で展開されつつある。
将来、FasTechという言葉が注目を集める時代がくるかもしれない。まずはファッション × ITの今をみてみよう。


AIにウェディングドレスが反応!? IBMが開発したテックウェア

人生で一度の結婚式。その晴れの舞台で着るウェディングドレスとAIを融合させる新たな試みを行ったのがIBMだ。

IBMとファッションブランドのMarchesa(マルケッサ)が開発したコグニティブ・ドレスは、特定のハッシュタグが付いているツイッター上の投稿から、喜びや興奮、好奇心などの感情を認識し、ドレスの色が変わるように設計されている。

引用元:【コグニティブドレス】 By Marchesa + IBM Watson

感情の認識には、IBMが提供している「IBM Watson」の機能のひとつである「Tone Analyzer」が用いられておりツイッターのテキストから感情のトーンを分析する。

そしてドレスに取り付けられているLEDライトが、感情に応じた色に光る、というのがコグニティブ・ドレスの仕組みだ。AIがファッションなどのクリエイティブな領域にまで影響を及ぼし始めた事例として、大きな話題を集めている。

この技術は、ウェディングドレスだけでなく、アーティストの衣装などにも活用が可能だろう。
中継でライブを視聴している人たちが、ツイートをすることで、画面に映るアーティストの衣装が変化する。
このようにすることで、会場にいなくてもライブを楽しむことができるのではないだろうか。


下着の常識を覆す、NECの取り組み

また、人の目につかない下着にも、ITの技術が取り込まれようとしている。

例えば、NECは下着メーカーのグンゼと共同でスマートウェアを開発。
心拍や姿勢などのデータの計測が可能で、そのデータはクラウドへ保存される。そして、このデータをもとに、姿勢改善や肩こり、腰痛の予防を目的としたサービスプログラムの提供が検討されている。
これは、ZOZOスーツのようにファッションにIoT技術を用いた事例の一つだ。

収集したデータをビッグデータとして蓄積し、属性ごとの体型や姿勢、心拍データなどを分析すれば、着用者がもつ身体的な傾向の把握ができるだろう。そのデータを生かした新たなヘルスケアサービスの展開も期待できる。

ビジネスとして今後拡大する余地は、十分あり得る。
ファッションが新たなビジネスを展開する上で、顧客とのタッチポイントを作る重要な位置付けとして価値を持つようになるだろう。


伸び続けるウェアラブルデバイスもファッショナブルに

Apple Watchをはじめ、世間で注目度を高めつつあるウェアラブルデバイス。
音声認識機能によってハンズフリーで使えたり、睡眠時間や運動時の消費カロリーなど身体に関する情報収集をすることで健康管理ができるのが特徴だ。

ロンドンの技術コンサルティング企業Cientificaが2016年9月に発表したレポートでは、2025年までにウェアラブルデバイスの市場は約14兆円を上回ると予測されている。
そんな中、ファッション性を重視したウェアラブル デバイスも登場している。

時計やレザーバッグの商品企画を手掛ける株式会社フォッシル ジャパンが販売する「MISFIT(ミスフィット)」は、心拍数や睡眠データなどの計測機能を持たせただけでなく、デザイン性も重視している。そのデザインは、男性だけでなく、女性もファッションの一部として利用でき、製品サイトでは女性モデルなどがMISFITを使用している様子を取り上げている。

これまでのウェアラブルデバイスは、どちらかというと男性が積極的に使用するイメージが強かった。
人によっては、ガジェット好きな人が使いこなすものというイメージが付いているかもしれない。

しかし、MISFITのサイトを見ると、ベルトをその日のファッションに合わせての着せ替えができるなど、女性が気になるデザイン性も考慮されているようだ。
このように、これからのウェアラブルデバイスはデザイン性を重視した女性向けのものが多く登場してくるのではないだろうか。


ファッション×テクノロジーこれからは「FasTech」が注目の的に

このように、ファッションと最新テクノロジーが融合する例が徐々に生まれつつある。
製品の良し悪しを決める基準も、デザイン性や生地の質などだけでなく、デバイスとしての機能がこれまで以上に求められることだろう。ファッションの常識は今後大きく変わることが考えられる。

また、ファッションはそれ単体でクローズするものではなく、さまざまなサービスの起点として普及が進んでいくだろう。
先ほど紹介したグンゼの下着だけでなく、スマートシューズのような存在により、歩き方の改善指導サービスや健康管理サービスが広まるかもしれない。

いずれ“FasTechベンチャー”なるものが現れ、先に挙げたような目新しいサービスを展開することで、世の中の常識を大きく変えたら面白い。
そんな未来は、私たちが想像している以上にすぐに訪れるかもしれない。


<参考・参照元>
【ZOZOSUIT】あなただけの服を着よう - ZOZOTOWN
IBM Watson Stories
感情分析で色が変わるドレス —— IBMが示すクリエイティブ分野でのAI活用法 - IBM THINK Watson - Japan
時計に続く「スマート化」スマート衣服が拓く道 | MUFG Innovation Hub
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