CAREER

キャリア

AI採用とは?人工知能が企業の採用活動を変える

企業採用活動に関わるコスト削減と、さらなる利便性追求の為のAI(人工知能)サービスを紹介しつつ、それぞれの企業がどのように優秀な人材獲得に尽力しているのかを事例に合わせて詳細に伝えながら、採用活動とAIの今を考えてみたい。


AIが企業の採用活動を変える事例とは

大手企業やIT企業が少しずつだがAIを利用して採用活動を行い始めている。しかし、実際の結果がどのようになっているのかはあまり明確にはなっておらず、ベストプラクティスを見つける事が今後各企業において重要となるはずだ。

株式会社i-plug(アイプラグ)が運用する採用サービス「OfferBox(オファーボックス)」では、学生側に事前に詳細なプロフィールを記述しておいてもらい、本質的に企業が求めている理想の人材と出会う為の活用を始めている。

興味深い事例として、1885年に創業した大手老舗企業であるニッタ株式会社では、BtoBビジネス領域を専門とする反面、あまり学生側に対する認知度が高くなかった。そのため自ら学生に出会いに行く採用手法を選択し、かつ能動的に学生側にOfferBoxを通じて採用オファーを送る事で、同社が求める人材を採用するに至っている。特にニッタ株式会社の場合は、「論理的思考力」「数理的思考力」を持ち合わせた人材を求めており、従来の筆記試験と少しの面接では本当に必要な人材かどうかを判断する事が難しい側面があった。だからこそ、OfferBoxを通じ企業と適正値が高い人材を提示してくれるAIの手助けが、有意義な結果に繋がったと言える。

また、北陸の福井銀行でもOfferBoxの導入が決定しており、人と企業とを結びつける役割をAI側が行ってくれる事に、高い価値を生み出している。


転職活動にもAIレコメンドアプリが必須な時代へ

企業が採用活動を行うのは、何も新卒採用のみに限った事ではない。AIを用いたリコメンド型リクルーティングアプリGlit(グリット)」は、ユーザーの学歴・職歴を登録しておくとAIが各人に合わせた求人情報をレコメンド、つまりオススメしてくれるというものだ。

AI側の機械学習の精度が上昇することで、さらに様々な人に対して適切な求人情報を提供出来る状況をユーザー側に提示しており、企業自ら出向くこともあればAIによるオススメ企業を探す事も可能となっており、企業と採用活動者とのマッチングがより正確に行われるようになってきている。

Glitが得意としているところは、まさしくAIが行うディープラーニングと機械学習による特定領域への学習である。以前は人が求人情報を提供していたが、AI側がその猛烈なまでの学習量で代替すれば、より正確で人材に合わせた企業とのマッチングを行わせられるだろう。 


大手企業でもAIは当たり前な時代に

反面として、大手企業ソフトバンクではIBM社のAIシステム「Watson(ワトソン)」の日本語版を利用しつつ、応募してきた学生に対してWatsonによる審査を通じた新たな評価基準を行っている。審査については全てをAI側に任せるのではなく、人間側も十分にAIが学生側を判定する時に参加をする事が前提なので、AIによる評価のみで不合格になる事はない。

例年通り大量の学生が応募する事が予想されるソフトバンクにおいては、人事担当者の業務量の削減(例年の約75%減)・採用評価基準の統一化・学生一人一人への手厚い対応を行う為に、あえて採用に関わるコストと利便性を追求する向きが強くなっている。

現状において採用のベストなあり方を模索している渦中において、各企業によって取るべき選択がここまで変化している事実は興味深くはないだろうか?


優秀な社員獲得にはAI活用が必須に

筆者の所感としては、企業が少しずつAIと共にビジネスに新たな価値を提供するようになってきているが、具体的な事例を中々見つけられないジレンマがあるのではないだろうか?特にAI自体が何をしてくれるのかが明確ではなく、不透明ながらも未来を感じさせるAIが何を成してくれるのか。そして、私たち人間と共に何が出来るようになるのかを再考察する必要性があるだろう。

すでに日本は超高齢化社会に到達した数少ない主要先進国であり、2016年時点で日本の25%以上が65歳以上の高齢者となっている以上、どのように優秀な人材と新たに出会えるのかは今後のビジネス領域において、どの企業でも重要な要素となる。その過程における採用という、企業が最も力を入れている分野に対する手助けをAIが行える事を特にお伝えしたいと考えている。

さて、企業採用活動においてコスト削減とさらなる利便性追求は大きなテーマであると感じる方も多いかもしれないが、今回の事例から鑑みるに「優秀な人材と出会える事にどの企業も尽力している事実」が浮き彫りになってきた。その採用手法は企業によって様々だが、AIと人間とが手を取り合う事でより明確な結果を獲得する動きが強まっている。どのビジネス領域でも、AI活用の可能性を感じさせる事例が増加している傾向があるからこそ、採用という企業にとっての生命線となる領域に対する新たな取り組みが今後重要となる。各社の求める人材と、かかる費用との整合性を保ちつつ、AIと採用活動との新たな方向性を模索していく事こそ企業が行う採用のベストプラクティスとなるはずだ。


<参考・参照元>
学生からの認知度が低いBtoB企業・ニッタ株式会社がOfferBoxで成功した、活躍人材に似た学生の新卒採用|新卒ダイレクトリクルーティング OfferBox(オファーボックス)
AI活用 地銀競う 新卒採用を効率化、個人客開拓も|日本経済新聞
新卒採用にAI=「ワトソン」が選考-ソフトバンク|時事ドットコム
新卒採用選考におけるIBM Watsonの活用について | ソフトバンク株式会社 | グループ企業 | 企業・IR | ソフトバンクグループ
【Interview】人工知能がぴったりの求人情報をリコメンド!カジュアルなのに高精度なリクルーティングアプリ「Glit」を探る | Techable(テッカブル)

あわせて読みたい記事!