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【インタビュー】なぜマインドフルネスなのか、組織への適用事例~禅の教えを通じて、自分自身・組織・ビジネスのあり方を問い直す~

マインドフルネスは最近本屋でも様々な本が並んでいますが、エリートになる、生産性を上げる、クリエイティビティを引き出す…といったあれもほしい、これもほしいという動機で手を出すと、ゆがんだものになる危険があります」と警鐘を鳴らすのは、株式会社ENSOU代表の小森谷浩志氏。

小森谷氏は、東洋思想を根底とした組織開発の実践家。東洋思想・プロセス哲学・ポジティブ心理学を援用した“協奏する組織”を提唱。製造業・金融業・行政機関など特にミドルマネジャーを中核とした、人と組織の才能と可能性の開花を支援している。


求めすぎず、ただ落ち着いて坐るだけ、「いま、ここ」への集中力を高める

マインドフルネスは、アメリカのシリコンバレーのIT企業で2000年代後半ごろから取り入れられたのをきっかけに、日本においても数々の書籍が出版されている。Apple創業者である故スティーブ・ジョブズ氏は、マインドフルネスの源流である仏教に惹かれ、福井県の永平寺に出家することを真剣に考えたこともあったという。

マインドフルネスとは、もとは仏教をルーツとしており、呼吸や瞑想を通して心の落ち着きを取り戻し、「いま、ここ」への集中力を高めるトレーニングである。

慢性疼痛をはじめ、喘息・糖尿病などの身体的な病状の改善や、不安・不眠など精神的に困難な状況の改善などの医学的な効用もあると言われている。また、脳科学的にも記憶をつかさどる海馬の増大や、思いやり・慈悲を担う側頭頭頂接合部の活性化、闘争・逃走反応を持つ扁桃体の灰白質の減少など効能が認められている。(瞑想と脳の関連性をMRIによって調査を進めている代表的研究者、サラ・カイザー博士による)

「効能としては、医学的にも脳科学的にも認められていますが、マインドフルネスの出自となる仏教の認識について理解したうえでマインドフルネスを取り入れたほうが良いと考えています。そもそも、人が生きている限り持つ苦や迷いの原因は、これがほしい・あればほしいといった”渇愛”。つまり喉が渇いた人が水を求めるような強い執着、欲望にある、と仏教では説いています。そのため、”生産性を上げたいから” “エリートになりたいから”という欲望からマインドフルネスに手を出すと、さらに苦や迷いを引き起こしかねないのです。」(小森谷氏)

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