SOLUTION

ソリューション

VRゲームがeスポーツと融合し海外で市場拡大。PSVRもアメリカで普及が進む

VRが私たちの生活の一部となる将来はもうすぐそこまで来ている。VR開発は世界各国で競うように行われており、その認知度は着実に広まりつつあるが、開発の方向性は国によって千差万別だ。アメリカに次ぐ2位のポジションには日本がいる。今後の技術力が試される。


台湾が最も力を注ぐ「eスポーツ」×「VR」の融合

台湾貿易センターと台北市コンピューター協会の共催で、3日間行われた台湾発世界最大級最新ITトレードショー「COMPUTEX2017」。こちらは5つの主要テーマが掲げられ、その中の1つには「ゲーム&VR」も含まれており、ゲーム業界にとって目が離せないトレージングショーである。

インターネットの普及でオンラインゲームは近年稀に見る著しい発展を遂げている。家庭用ゲーム機は勿論のこと、PCやスマートフォン、タブレットなどあらゆるデバイスを通し、世界中のプレイヤーと二次元の世界でつながることが可能な時代となった。
そのなかでも、近年最もホットな話題となっているのがeスポーツである。これはエレクトロニックスポーツの略であり、今や1000億ドル市場ともいわれる巨大産業に成長している。アジアオリンピック評議会は、2022年アジア競技大会でeスポーツはメダル種目として正式採用されたことを発表した。

2016年はVR元年ともいわれており、VRブームは2017年に入り更なる進化を遂げている。2018年には、「台北ゲームショウ」は大手eスポーツIPメーカー、ハードウェアメーカーと協力し、eスポーツを広めるためのプラットフォームとして注目を集めるだろう。


韓国のVR進出に目覚ましい進歩を遂げる数々のVR機能

韓国は特にVP開発に力を入れている。ゲームに留まらず、エンターテイメント産業全体としてVRイノベーションのトップに立とうとする意図が感じられる。具体的に韓国発のいくつかVR体験を紹介しよう。

Binary VR
リアルタイムで顔の表情を認識、3Dアバターでレンダリングするというものだ。以前はアメリカでも同様の技術を開発しており、ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ、トランスフォーマーなど映画の顔の表情を豊かに表現するために役立っている。

G'AUDIO LAB
コンテンツ・VRゲーム用の没入型・対話型の360度音声ソリューションを開発している。音を立体的に感じることができるので、よりリアルなVR空間を演出する。

VROCAST
3Dビデオ制作システム。顔スキャン、全身スキャン、3Dビデオキャプチャーを使用し3Dの人型アバターを作り出すことが可能だ。

JW NEST
バーチャル型恋愛シミュレーションゲーム、ソーシャルビデオゲームを開発するVRコンテンツデベロッパーだ。座ったままで楽しむゲームに特化している。

その他にも、ゲームや映画用VRをモバイルVRヘッドセットで鑑賞するといったものや、偏光によって動きを捕捉し3Dで位置や姿勢を検出する技術も開発されている。


世界一を誇るアメリカのVR技術

世界一のVR販売国はアメリカで、実にVRシェア全体の40%を占める。そんなVR大国であるアメリカで最も売れているのは、ソニーの「PSVR(PlayStation VR)」だ。なんと、VRゲーム機販売台数の6割以上がこのPSVRだという。人気の最大の理由は、導入コストの低さにある。PS4に接続して使用するのだが、PS4は既にアメリカ国内では一般的家庭用ゲーム機として普及していることも大きく関係しているのだろう。

また、米軍は以前からゲームをフル活用した兵士訓練を進めている。兵士の間では最早当たり前にVRが使用されているのだ。今後、一般ユーザー向けにも戦闘ゲームとして提供され、VR業界の盛り上がりに貢献するかもしれない。


ゲームプログラミングに特化した日本の専門学校

東京・恵比寿にあるアミューズメントメディア総合学院には、ゲームプログラマー学科なるものが存在する。専攻は、ゲームプログラマーとVRエンジニアの2択だ。ゲーム開発実習として、実際に生徒自らゲームをつくりプレイし、即戦力となる実務を身につけることができる。

このゲーム開発実習は実に理にかなったもので、入学した年に3回ゲーム開発を行い、更に就職活動用と称し3つのゲーム作品をつくりあげる。まさに、この専門学校の生徒たちが日本のVR業界の将来を担い、牽引していくのであろう。実に頼もしい存在である。


日本と海外の傾向の違い、比較

言うなればVRとは、リアルでリッチなグラフィックスを堪能できる「大人による、大人の為の、極上エンターテイメント」である。ゲームにおいてもリアルな人体表現が求められる。リアルな表現については国内外で違いがあり、海外のものはリアリティの再現にこだわり抜かれた作品が多いように感じる。対して日本は、リアル系グラフィックス光量を強める傾向があり、フィルターなどで実際に人間が見る映像に近付けているのではないかと思われる。

世界が追い求めるリアルなグラフィックスの理想は映画にある。日本と海外の映像への意識の差は、映画業界同様にゲーム業界にも存在するようだ。日本のクリエイターには輪郭で描く漫画の影響が強く、アメリカのクリエイターには影を描写するアメコミの影響が強いと指摘することも出来るようだ。

その違いの理由としては、アメリカのユーザーは常に新しい体験を求めているという点にある。変化をあまり好まない日本人とは対照的なのだ。日本ではスマホがゲーム市場を独占しており、世界で4000万台売れているPS4が話題に上ることは少ない。
それに比べ、海外ではスマホゲームにエキサイトしていないという根本的な市場の違いが事実としてある。スマホやPC内の狭い画面の中だけで楽しんで満足しているのが日本、VRでその四角いモニターを脱出して遊んでいるのがアメリカだといえる。

今後の日本の課題は、VRで新しい体験を生み出すことだ。ゲームに限らず、様々な分野でのVR化は既にどの国でも取り組んでおり、幅広く深く掘り下げた開発が今も続けられている。世界との差を見せつけられVR後進国といっても過言ではない状況で、日本の底力が試されている。


<参考・参照元>
VR元年とeスポーツのダブルテーマで巡る!2018年台北ゲームショウ、グローバル戦略さらに拡大 | VR Inside
バーチャルリアリティ・シーンをにぎわせる、韓国のスタートアップ7社を紹介〜TechCrunch上海2016から - THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)
日本が世界第二位のVR市場に | VR Inside
VRの本格展開きた…米陸軍で特殊訓練に正式採用中|ギズモード・ジャパン
アミューズメントメディア総合学院/AMG|ゲームプログラマーの専門の学校
ゲームと映画から考える海外と日本の感性の違いとは・・・黒川塾(19) | インサイド
2016年はVR元年となるか~日本企業の参入とアメリカの動向から考察するVR:レポート|gihyo.jp … 技術評論社
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