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リクルートグループのリボンモデルを支えるデータ分析とは? カスタマーデータ活用の肝は「データの民主化」

2010年代に入ってから、ビッグデータのビジネス活用が提唱され、今日では多くの企業でデータを活用した分析に本腰を入れているのではないだろうか。
特に、ECや予約サイトなど、インターネット上で完結するようなサービスが増えた昨今、データを利用して顧客の行動分析を行い、最適な施策を講じることが、売上や会員数などのKGI、KPIを達成するうえで非常に重要となっている。

ただ、数テラ~数ペタ単位のデータを分析することは容易ではない。
そこで、現場の情報を意思決定に活用できるように分析・可視化するツール―ビジネスインテリジェンスツール(以下:BIツール)が多くリリースされている。

リクナビ、SUUMO、じゃらん、ゼクシィなどのサービスを持つリクルートグループは、年間にして数百億レコードのデータを扱う。
同社のビジネスモデルは、カスタマーと呼ばれる一般ユーザーと、クライアントと呼ばれる店舗や企業などをマッチングさせるリボンモデルでおなじみだ。
同社が持つデータはカスタマーの会員情報、購買・予約情報や店舗のマスター情報に至るまで様々なものを扱っている。
これらのデータを日々分析し、次の施策(キャンペーンなど)を決めている。データの利活用は、生命線ともいえる重要なポイントだ。

同社では、データの利活用のため、2012年からセルフBIツールであるTableauを用いて分析を行っている。
今回は、リクルートグループ横断でのTableauユーザー会の会長であり、セルフBI推進を行っているリクルートテクノロジーズ ITソリューション統括部 ビッグデータ部 清水 隆介氏(所属は取材時のものです)に話を伺った。



セルフBIツールを積極活用するために全社を通じた啓発の取り組みを実施

「もともとリクルートグループでは、色々なセルフサービスBIツールを使っている方がいました。ボトムアップの社風で、みんなが使いたいツールを使う文化がある。その中でBIツールは自然と広まっていたのです。」(清水氏)

BIツールの中でも、セルフサービスBIツールは、ユーザー自身の手で直感的にグラフに軸を加えたり、入れ替えたりすることができる。データ分析における試行錯誤を、ビジネスの現場にいる人自身が簡単に行うことができる利点がある。

2012年当時はセルフサービスBIツールであるTableauが同内で最も使われていた。事業会社ごとに知見がたまっていたこともあり、リクルートグループとしてもTableauの利用を推進していった。
しかし、ツールを導入した後は、いいことばかりではない。使い方が分からない、うまく使えないなど、負の要素も出てくるだろう。そうなった場合、各事業会社内の知見でしか解決ができない。

「一つ一つのライセンス料は安いかもしれないですが、グループ全体でみると、セルフBIツールに対する投資はかなり大きい。使いこなせないとただの負債になってしまうので、うまく活用されるということをしたかった。」(清水氏)

現在同社のTableauのユーザー数は、使い始めの当初から年々倍々で増えている。初めて利用する方も多い中、どのように利用促進を行っているのだろうか。

BIツール初心者がやってしまいがちなミスは、分析軸と呼ばれるディメンション(データ分析の切り口:性別や都道府県など)とメジャー(指標:売上や購買点数など)の概念に対する理解不足、ちょっとした操作の手順の踏み間違えてしまうこと。それにより、予想外のグラフが出てくることがある。
思ったようなグラフが出てこない…となると、やっぱり使えないとあきらめてしまうこともあるのではないだろうか。

そういった負を解決するために、リクルートグループ横断のTableauユーザー会を発足させた。

「ユーザー会の目的は、使えている人たちのユースケースを発表してもらうことによって、活用方法の幅を広げていくためです。」(清水氏)

開催頻度は半年に1度程度。使い込んでいるユーザーの方に講演してもらうこともあるそうだ。
さらに、上述したような基本的なところで躓かないためにも、同社ではTableauの基本的な使い方を教育する、初心者向けの勉強会も定期的に行っている。
また、Tableauのパートナー企業による1日かけての有償のリクルートオリジナルメニューの勉強会も実施しているそうだ。
利用者の啓発に対して余念がないといえよう。


データが意味するものは何か?探し物をする時間を最小限に抑えるメタデータ管理Webを活用

BIツールを導入したものの、データの整備ができていないために失敗したり、うまく活用できないケースがあったりするということも聞く。
その中でよくある問題点の一つが、分析するためのデータの意味定義が分からず、分析に時間が掛かってしまうということだ。

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