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ブロックチェーンで変わる教育。どの学校を卒業したかという学歴は意味がなくなる!?

ブロックチェーンによって、教育や学歴が持つ価値が大きく変わる。そんな世の中が到来するかもしれない。

一見すると、なぜブロックチェーンが教育にインパクトをもたらすのか、ピンと来ない方も多いだろう。ここでは、その背景に迫り、ブロックチェーン×教育の可能性について考えてみたい。


ブロックチェーンが教育に影響?

仮想通貨をはじめ、スマートコントラクトなどさまざまな分野で適用が検討されているブロックチェーン。その適用範囲は教育の世界にも広がろうとしている。
ブロックチェーンと教育、なぜこの2つが結びつこうとしているのか。まずはブロックチェーンの特性について振り返ってみよう。

ブロックチェーンの特徴の一つに、記録されたデータの改ざんが不可能であること、システムダウンを起こすリスクがサーバー・クライアント型のシステムに比べて格段に低いことが上げられる。
もし何かアクションを起こし、それを都度ブロックチェーンに記録していけば、履歴として確からしいものとなり、第三者も信用できるものとなる。

従来のデジタルデータは、そこに書かれていることが本当なのか信頼性を欠くものがほとんどだった。
インターネットの情報の信頼性が低いというのは、いつでも書き換え可能であるというデジタルデータの特徴による原因の一つだ。しかし、ブロックチェーンによって、デジタルデータへの信頼が大きく変わろうとしている。
デジタルデータの信頼性を担保できるようになることで、それが様々な業界で使えるのではないかと期待されているのだ。


どの学校を卒業したかではなく「何を学んだか」

この特徴は教育の世界にも大きな影響を与える。時々、ニュースで有名人の学歴詐称などが取り上げられ問題になることがある。
しかし、ブロックチェーンに学歴が記録されるようになれば、それを書き換えて詐称するようなことは発生しなくなる。学歴をはじめ、その人の履歴が確からしいものとして信頼が担保されるようになる。

また、これからの時代、重要視されるのは学歴だけにとどまらないという可能性もある。
実際にどのようなスキルを身につけており、それを習得するまでにどのようなことを学んできたのかを求められる時代になるかもしれないのだ。

学びの場が大学をはじめとした学校に限られていた時代は、学歴がものをいったかもしれない。
しかし、現在はオンラインでさまざまな講義が展開されるようになっている。

Udemy のようなサービスを活用すれば、場所と時間を問わずプログラミングスキルやビジネススキルを学ぶことができる。また、MOOC(ムーク:Massive Open Online Course)によって、大学側がオンライン上で講義を聴講できる環境を整えている。それを無料で聴講できる時代なのだ。

このように学び方も多様化しており、人によっては履歴書や職務経歴書に記入できないくらいのスキルを有することになるだろう。
そうなると、デジタルで、その情報が正しいと証明する形で記録する必要がある。このようなシチュエーションでは、ブロックチェーンが最適と言えるかもしれない。


ブロックチェーンによって明らかになる「学び格差」

このように、知のオープン化は今後どんどん展開していくことが予想される。
現在はスマートフォンやPCの画面上でオンライン学習を受けているが、VRARが一般化すればそれを用いて講義を受けることも可能となるだろう。そうなると臨場感が増して、教室で受講しているのと変わらない経験を積むことが出来るかもしれない。

また、学ぶ意欲の高い人はどんどん講義を受講して、自らを高めようとするだろう。それは単なる自己成長を促すだけでなく、その事実がブロックチェーンへ記録されることで第三者からも認められるようになる。その結果、これまで以上に努力が報われるようことになる。

一方で、学ぶことを怠っている人は、これまで以上にその状況が露わになってしまう。
これが明るみに出ると、第三者からの評価が大きく落ちてしまい、ひょっとすると転職や出世にも影響が出てしまう可能性がある。今後、この学んだかどうかで生まれる「学び格差」が大きなテーマとなるかもしれない。


ブロックチェーン適用の課題とは

このように、ブロックチェーンは教育の世界にも大きなインパクトを残すポテンシャルを秘めている。
ブロックチェーンの可能性については、DX LEADERS でも度々取り上げているが、今後は教育分野の動向にも注目したい。

一方でブロックチェーンを適用するに当たって課題はどこにあるだろうか。ここでは2つの観点で考えてみたい。
一つは、ブロックチェーンに記録した情報は修正ができないということだ。改ざんできないという側面は強みになる一方で、このようなデメリットも発生する。
万が一ミスによって記録してしまった場合、それが永遠に残ってしまうため、それを解決する手段を講ずる必要があるだろう。
もう一つは、ブロックチェーンエンジニアが不足しており、そもそも実装できるのかという問題である。

ブロックチェーンはまだまだ黎明期であり、エンジニアの育成もこれからだ。ブロックチェーンが社会で利用されるためには、まずはこの問題を解決する必要があるだろう。
ブロックチェーンによって、教育のあり方や学歴が持つ価値がどのような変化するのか、今後も注視したい。


<参考・参照元>
教育ブロックチェーン Webサイト公開 - Sony Global Education
「人生100年時代」を踏まえた「社会人基礎力」の見直しについて

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