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工場で進むAIの活用!スマートファクトリーの実現はもう間近!?

高齢化、人手不足、日本の社会問題は工場現場にもその影を落としている。このような状況が続けば、日本の製造業は大きなダメージを受けかねない。
政府を中心に第4次産業革命ではスマートファクトリーの実現がテーマをして挙げられている。工場が自律的に動く仕組みを構築することで、この問題を解決しようとしているのだ。
そして、そこでキーポイントとなるのはAIの利活用である。


工場でAIが求められる背景

製造現場でAIをはじめIoTロボットの活用が進められようとしているが、その背景にあるのは「第4次産業革命」の中で実現が求められるスマートファクトリーの存在だ。

第4次産業革命では、データがより大きな価値を持つ。そのデータを最大限活かしたプレイヤーが第4次産業革命の勝者となると言っても過言ではないだろう。
そして、それは製造現場でも同様だ。スマートファクトリーに関わる大枠のテーマでは、消費者のニーズを反映して、工場が自律的に稼働することなどが挙がっている。
また、それを実現するためにも、工場内部を円滑に稼働させることが求められる。
そのために内部で動くロボットや生産装置が自動化によって効率的に動作することが必要だ。

それを実現させるために必要な要素技術の一つがAIである。
AIが活用されるのは、部品や製品を画像処理技術で認識して異常を検知したり、ロボットアームを適切に動かしたりとシチュエーションが考えられる。
また、近年では工場内部にある生産装置の稼働をスケジュールに合わせて最適化する役割にもAIが位置付けられることが多い。


ファナックが進めるAIを活用した工場のFA・ロボット化とは

その中でも特に積極的に取り組みを進めているのがFAやロボット事業で世界45カ国に展開しているファナック株式会社だ。
ファナックは AI のアルゴリズム開発で数多くの企業と協業する株式会社Preferred NetworksやGPUメーカー・エヌビディアと組んで、FAやロボットへのAI活用を進めている。

ファナックは2017年10月にFIELD system (FANUC Intelligent Edge Link & Drive system)をリリース。
AIとIoTを活用した製造業向けのオープンプラットフォームとして約200社から問い合わせを受けているという。FIELD system と生産機器をネットワークでつないで、データの収集・管理を効率的に行えるようにすると同時に必要なアプリケーションなどもFIELD systemで開発することが可能だ。

さらに、2018年にはAIを用いて、製品を加工する機器のサーボモーターの動作を機械学習によって最適化したり、荷物のピッキングをしたり、効率的に行える機能を開発。
今後さらに展開が進むことが期待されている。


ロボットコントローラで工場の自動化が進む

工場内部にあるロボットをAIで有効活用しようという動きもある。
ロボットを工場内部で利用するにはティーチングという工程があり、非常に多くの時間がかかる。工場でロボットが活用しきれない背景にはこのような問題もあるという。

そこで、この問題を解決しようとしているのが、株式会社MUJINだ。
MUJIN はモーション・プランニングという手法を実装したロボットコントローラによって、ロボットのティーチングの工程を短縮化させようとしている。
特にロボットでは難しいと言われているバラ積みピッキングでモーション・プランニングを用いるこの取り組みは世界から注目を集め、2018年2月には Japan Venture Award 2018 の中小企業庁長官賞を受賞している。

MUJINのロボットコントローラを用いると、これまでおよそ一年かかっていたティーチングをわずか2週間で完了させることができるという。
これまでのティーチングは、ロボットの動きを細かく指定し、マニュアルで調整する必要があった。
しかし、MUJIN のロボットコントローラは、周囲の障害物などを認識して動作を最適化するなど、ティーチングの手間を大幅に削減できるようになる。

このMUJINのロボットコントローラには数多くの引き合いがあり、2019年の上場も視野に入っているという。


スマートファクトリー実現に向けて不可欠なAI

このように、AIはスマートファクトリーの実現に向けて活用が進みつつある。
今後、AIのアルゴリズムの進化、それを支えるGPUなどの計算環境の向上によってその実用性はさらに増すだろう。日本の製造業は、働き手の高齢化や人手不足の影響で工場の人員不足が深刻化している。

そのため、AIが工場で導入されることは、人の雇用を奪うことにはつながらず、日本の製造業の危機を救うことにつながっていく。
日本の工場は、まだまだマニュアルで行うことが多い。少しずつAIを活用したロボットなどに置き換えることが求められるだろう。

その上で、今後必要となるのは、工場現場のノウハウをどのようにプログラムへの実装に反映させるかだ。
工場の運営は各社ごとで異なることもあり、今後はそこで働くベテラン工員とAI開発者がより密にコミュニケーションを取ることが求められるのではないだろうか。
スマートファクトリー実現に向けて、今後進展することを期待したい。


<参考・参照元>
FIELD systemの進化(第2版のリリース)について - ニュースリリース - ファナック株式会社
機械学習、深層学習を活用したファナックのAI新機能 - ニュースリリース - ファナック株式会社
カタログ: FIELD system - ファナック
【イベントレポート】Japan Venture Awards 2018 | 起業サプリジャーナル
株式会社MUJIN|投資先企業|UTEC(ユーテック)-東京大学エッジキャピタル/東京大学エッジキャピタルパートナーズ
ロボットベンチャーのMUJINが2019年の上場を検討、その秘密の源泉とは | BUSINESS INSIDER JAPAN
第3章 第4次産業革命がもたらす

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