TECHNOLOGY

テクノロジー

VR技術がもたらす超美麗な品質・体験! 日本市場における映像技術の可能性

超美麗な映像表現を生み出しながら、体感的な新たな世界を提示してくれているVR技術は、今後どのような進化を見せるのか?そして、日本市場における映像技術の可能性についても具体的な事例を持って伝えたい。たとえば、日本企業の場合は採用のシーンにおいて利用されることから、今後の人材採用の足がかりになるだろう。


Nurulizeが生み出した「圧倒的映像美とは」

バーチャルリアリティソフトウェア開発を手掛ける企業Nurulizeは、従来のコンテンツワークフロー(作成工程)をはるかに上回る早さで、高画質な作品を作り出せるVRソフトウェア「Atom View」を発表している。「Atom View」は従来の製品にない簡単で、よりリアルに感じられるバーチャルリアリティコンテンツの生成を可能にしたVRソフトウェアだ。映画監督・3Dアーティスト・フォトグラファーなど映像・画像を操る側にいる人間は、映画レベルのVRシーン・VRオブジェクト作成できるという。これは、現実世界にある物体(オブジェクト)を映画に近いレベルの映像美でスキャンし、対象物を3DCGモデルに変換、VR映像作品などのコンテンツとして再利用可能な状態にしてくれている。

従来の3Dコンテンツ作成では、ハイクオリティな3Dオブジェクトを少ない手間暇で作成することが難しく、さまざまな機材を持ち込んで数多くの制作プロセスを必要とする作業となっていた。しかし、この「Atom View」がこれらの面倒な作業を圧倒的に少なくしてくれている。今後はVRコンテンツARコンテンツ自体の価値が高まる一方、それらのコンテンツをどうやって高いレベルで創造し、生産していくのかは大きな課題だった。だが、少しずつハードウェア側が良い手法を生み出しているので、よりVR作品に映像美・圧倒的な臨場感が求めやすくなるだろう。


築地VRはありえない臨場感が売り?

日本でも最大規模の卸売市場「築地市場」が移転することが話題となっているが、築地市場をVRコンテンツとしてデジタルに保存する試みを朝日新聞社が同社のWebサイト上で公開している。VR技術の発展により、美しい状態の築地市場がVRコンテンツとして残される形となったのだ。さらに言えば、360度動画として撮影し未来へと手渡されることとなる。VRコンテンツの「超美麗な映像表現」は、得てして映画などの映像コンテンツにだけ使われると思いがちだが、日本の歴史の一部とも言える有名な築地市場をデジタルVRコンテンツとして扱う考えは、良い手法だと筆者は感じている。

VRの360度コンテンツを実際に試してみると、自分自身が活気付く築地市場の中心に立っているような映像を体感できるのだ。リアルタイムで進行している築地の状況を、その場に居合せる感覚で体感できるのだから、VRコンテンツの可能性は極めて大きいだろう。前提として築地市場の早朝にはプロしか立ち入ることができない以上、臨場感あふれる築地を知るためにも、このVRコンテンツのすごさを実感していただきたい。


海外と日本との対比。VR技術はどう扱われるべきか?

海外では映像作品としてのVRコンテンツを作り出し、現実世界をどうやってコンピューターの世界に持ち込むのか、ということに野心を燃やしている傾向がある。その反面、日本の場合はリアルな質感・臨場感あふれる日常・繊細な自然を、どうVRコンテンツとして残していくのかがカギとなるだろう。

どちらもVRコンテンツを利用していることには代わりない。だが、日本のVRコンテンツ市場では特に、現在残されている自然や出来事を新たな形として残していくことに活用される動きが強まるのではないだろうか?日本の今後の海外戦略として観光資源をどう扱うのかは重要な指標であり、言い換えれば日本の観光資源を全てVRコンテンツ化し、新たな体験として海外展開することすら求められるようになるはずだ。海外との対比を考えたとき、日本には既に新しいVRコンテンツを生み出す圧倒的な資源があるのだから、それらを少しずつ進化し続けているVR技術を持ちコンテンツ化していく道筋は良い方向性のように筆者は感じる。


他の日本のVR先行事例はどうか?

豊田ハイシステムとグリー株式会社が協業で、新卒採用プロモーションツール「VRオフィス見学」を提供している。VRオフィス見学では企業で実際に働く場所や休憩のためのスペース、そして仕事風景など、VRコンテンツを通じて今後働く学生たちに紹介できるようになっているのだ。VRコンテンツを通じてオフィスを見学できれば、学生側が多くの企業のイメージを事前に知ることが可能であり、結果として企業と学生側のミスマッチを避けることができる。あわせて、VRコンテンツの性質上、VRデバイスさえあればいつでも利用可能なので、リクルーターが大学訪問時に利用したり、合同企業説明会・学内セミナーなどでも利用したり、多様な場面で十分に活用できるだろう。

このようにVRコンテンツそれ自体の映像の質もさることながら、どのように既存のビジネスとVRコンテンツを組み合わせるのかを考える事例は日夜増え始めている。その過程において、VRコンテンツは「超美麗な映像表現」、「日本の残しておきたい出来事・自然」、「企業と学生の相互理解促進」などの利用状況が顕著に表れているのだ。また、日本のVR活用事例を外観するに、映像としての質を向上させながらどうやって既存の事実と結びあわせていくのかについて、考えていく必要性が強いことが伺える。


<参考・参照元>※リンク先一部英文サイト
Nurulize Unveils Disruptive VR Development Tools|Animation World Network
店内を体験してそのまま購入も 大塚家具、バーチャルショールームをリニューアル|Mogura VR - 国内外のVR最新情報
グリーと豊田ハイシステム、新卒採用のためのVR映像サービス「VRオフィス見学」を提供開始|Social VR Info – VR総合情報サイト
【西田宗千佳のRandomTracking】消える築地市場を「VR」で残す。歴史を360度記録するための技術と信頼|AV Watch

あわせて読みたい記事!