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【インタビュー】画像認識で、100種のパンも楽々お会計! AIレジが可能にした会計業務の効率化(株式会社ブレイン)

会計やレジ業務の効率化はここ1年で非常に進化してきている。例えばAmazonがシアトルにオープンする予定の『Amazon Go』ではそもそもレジが存在しない。入店の際にアプリを開くだけで、商品を手に取りそのまま退店出来る。AIが商品を判断しネット上で購入が完了する仕組みだ。
また、国内に目を向けてみるとGUでは商品についたRFIDタグを読み取るセルフレジの設置を進めており、ローソンでもパナソニックと共同開発した『レジロボ』を利用することで、RFIDタグを読み取り、更には袋詰めまでしてくれるという。コンビニ大手5社は2025年までにセルフレジを国内全店舗に導入する予定で、今後はレジ業務の効率化が進められていくだろう。

無人の会計を実現するコアとなる技術であるRFIDだが、商品のひとつひとつにRFIDタグをつけることの手間やコストの問題があげられる。そもそも値札やRFIDタグをつけられないパンや生鮮食品などに対してはどのように効率化を図るべきだろうか。

その課題を画像識別で解決した会社がある。画像識別でパンの種類と数量を判断し、会計する『Bakery Scan』を開発し、ベーカリーショップのレジ業務に革新をもたらした。株式会社ブレイン 代表取締役社長 神戸壽(カンベ ヒサシ)氏に話を伺った。


リーマンショックの逆境を乗り越え、自分たちの強みをより活かす

同社が画像識別技術に取り組む背景には、画像全般を得意とする業務内容が関係している。本社のある兵庫県西脇市は先染織物『播州織』の産地であり、先染織物のデザインや設計をサポートするCADシステムをメインに開発していた。

「創業から1年程経過した1984年にNHKニュースセンター9時のプロ野球・為替表示に採用されたことをきっかけに、画像に関する業務が軌道に乗っていきました。」(神戸氏)

当時PCで作成した多くの画像はドットフォントが粗く、放送に耐えうる品質ではなかった。そこで研究を重ねた結果、ニュース番組の画面表示に抜擢され、それ以来、画像が得意な会社として認知されるようになった。

「繊維の画像解析などの製品を開発する傍ら、大手企業のパートナー会社として仕事をしていましたが、リーマンショックの影響を受け仕事が激減しました。原点に立ち返り、自分たちの強みである“画像処理”を軸とした自社製品を作って、売り出していく必要があると感じました。」(神戸氏)


瞬撮会計により、レジ業務の効率化を図る

その第一歩となったのが『Bakery Scan』だ。『Bakery Scan』は、トレー上にある複数個のパンをカメラで撮影することで、パンの種類と数量を瞬時にレジに入力し金額を計算するシステムである。

「開発のきっかけは、ある外食業者からベーカリー事業を海外で展開する計画があり、相談されたことです。国内の実験店舗で分かったことですが、パンの種類が30種類より100種類の方が単位面積当たりの売上げが1.5倍となるのです。しかし、多品種になったためにレジ担当者の負担が増え、バーコードをつけるために包装したところ売上げが1/3となってしまいました。そのため、画像識別でレジ業務が出来ないかと相談を受けました。」(神戸氏)

筆者も学生時代はパン屋でアルバイトをしていたことがあるが、パンの種類と値段を一致させるには結構な時間がかかり、戦力となるまで先輩が隣でサポートしてくれたことを思い出した。一つずつパンの写真を撮り、夜な夜な商品名と値段を覚える。新作が出た時はまたその繰り返しである。しかし習得期間が短縮されることで誰でも即戦力になれるのである。

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