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IoT技術はビル管理の分野にも広がる。セキュリティやメンテナンスに最適なIoT技術とは?

スマートビルディングの構築に各種のIoT技術を活用しようという機運が高まっている。

エネルギー消費最適化や省力化などのエネルギーマネジメント、プレディクティブ・メンテナンス、サービスロボットセキュリティAIなど、2018年にブレイクしそうなスマートビルディング用IoT技術のトレンドをまとめてみた。


定番はエネルギー消費最適化や省力化

建設の世界でスマートビルディングがホットなキーワードになりつつある。

エコフレンドリーで運用効率に優れたスマートビルディングを実現する機運が世界的に高まっている。市場調査会社ABIリサーチによると、IoT技術を活用したスマートビルディングの数は、2021年までに全世界で6,400万棟に達するという。
増加するスマートビルディングだが、技術的にはどのようなトレンドになっているのだろうか。2018年にブレイクしそうなスマートビルディング用IoT技術をまとめてみた。

まずは定番とされるエネルギー消費最適化・省力化だ。
天気予報と連動したリアルタイムエネルギー省力化技術、HVACコントロール用アクチュエーターなどの利用が進むだろう。また、フロアや部屋の部署単位で消費電力や温度・湿度データを集め、それぞれに最適エネルギー制御を行うエネルギーマネジメントシステムの導入も進むと予想される。

エネルギーマネジメントはスマートビルディングを構成する主な要素の一つであり、相当程度普及するのは間違いないだろう。


設備のメンテナンスにIoTを活用

また、設備のメンテナンスにIoT技術を活用する機運も高まると予想する。
建物には照明、空調、電気設備、セキュリティ設備、ポンプなどの様々な機器が使われているが、それらをIoT化し、リアルタイムでモニタリングする仕組みの導入が進むだろう。

それぞれの機器の運用データを収集し、機器の劣化状況などを予想したり、故障を予知してメンテナンスを行ったりといった技術の導入も進むと予想される。
機器が故障する前にメンテナンスする「プレディクティブ・メンテナンス」(Predictive maintenance)と呼ばれる技術だが、センサーやカメラといった部品の性能向上と価格低下が、普及に拍車をかける可能性があると予想する。

また、各種の機器から取得されるデータのビッグデータ化が進む可能性も高い。
日本でも某大手ゼネコンが、複数の建物の機器に設置したセンサーからデータを集めてビッグデータ化する実証実験を行っているが、同様の動きが他でも進む可能性が高いだろう。


サービスロボットの普及

2018年は建物内の様々な用途で使われるサービスロボットが普及する元年になると予想する。

アメリカではホテル、ショッピングモール、オフィスビルなどでデリバリーなどを行うサービスロボットの普及が始まっている。
カリフォルニアのベンチャー企業サヴィオークが開発しているデリバリーロボットのRelayは、顧客へ飲み物や食べ物を届けたりするホテル用サービスロボットだが、インターネットに接続してサヴィオークのコントロールセンターからリモートモニタリングされている。

また、ナイトスコープというベンチャー企業もパトロール用ロボットを開発し、オフィスやショッピングモールなどに提供している。ナイトスコープのロボットもインターネット経由でデータセンターへ接続し、セキュリティに関する情報をビッグデータ化して共有している。

他にも、オフィス清掃用サービスロボット、在宅勤務するスタッフを会議に参加させるテレプレゼンスロボット、応接などを行うコミュニケーションロボットなどの導入も進んでいる。

そうしたサービスロボットの多くがインターネットに接続し、データ共有などを行っている。そして多くのケースで共有されたデータがビッグデータ化し、分析や処理などに使われている。


AIカメラでセキュリティを確保

建物のセキュリティの領域もIoT化が進むだろう。最近は特にAIカメラを使った顔認識システムが進化している。

日本の大手警備会社も、AIカメラを使って「困っている人」を検知し、警備員に通知するサービスを提供している。他にも、AIカメラを使った顔認証、サーベイランス、防犯システムといったサービスも普及が進むだろう。

隣国韓国では、警察のデータベースとAIカメラを連動させ、犯罪者を発見して警察に通報するシステムを年内にも開始するとしている。同様のシステムが日本でも開始されれば、オフィスビルなどに設置されたAIカメラで犯罪者を見つける事が可能となるだろう。


最終的にはAIと連動

また、今後のスマートビルディングの多くがインターネットを経由してAIとつながると予想する。
日本の某ゼネコンが行っている実証実験でも、管理する建物に設置された各種の機器からデータを集め、データをビッグデータ化している。ビッグデータをAIが分析・学習し、需要予測や異常検知のためのパターン認識などを行っている。

個人的には、AIとつながったスマートビルディングでは、最終的にはAIがプロパティマネジメントまで行う可能性があると思っている。
修繕などの物理的な作業は人間がやるとしても、プロパティそのものをモニタリングし、異常検知をすることは現時点でも技術的に十分可能だろう。スマートビルディング全体をAIがトータルのモニタリングするトータルマネジメントといったサービスが始まってもおかしくないと考えている。


<参考・参照元>
10 smart building IoT trends for 2018 | Proud Green Building
IoT・AI技術の活用により建物利用者の快適性・利便性を高め、ウェルネスの観点からもさまざまなサービスを提供するビルマネジメントシステムを開発|プレスリリース|株式会社大林組
The Relay hotel delivery robot will soon spot Wi-Fi dead zones and mingle with guests - The Verge
The 3 Biggest Opportunities for IoT Innovation in Smart Buildings | IoT For All

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